社長ブログ

株式会社アイネット

2022/09/02 19:08

IMG_7518.jpg

 

みなさん、こんにちは!

そういえば最近、読んだ本の紹介をしていないな~と思い出しまして、先月は3冊しか読んでないんですが読んだ本のご紹介をします。

 

■『ウェルカム・ホーム』(丸山正樹・著)

これは特別養護老人ホームで働く主人公の大森康介(27)という男性の介護という仕事を通して、先輩との人間関係、プライベートで通う風俗の女の子の関わりから、人の尊厳や、介護される側の痛みや、職業差別のことなど、いろいろな確度の社会に潜む問題に主人公も読む私たちも気付いていく物語です。


康介は、派遣切りに何度か遭ったため、ハローワークの担当者に勧められて資格を取ってできる仕事ということで介護の仕事に就いたのですが、最初は入居者の不可解な行動に戸惑うばかり。そして、同窓会で非正規雇用の友達が「俺も今のところが契約切れになったら介護の仕事でもやるかなあ」の「介護の仕事でも」という言葉に傷づいたりします。


しかし続けていく中で、頑なにご飯を食べない人がなぜ食べないのか、着替えを拒む人はなぜ拒むのか、が少しずつ分かるようになって仕事の喜びを感じる体験をする中で少しずつ介護にする自分に自信が出てきます。


ショッキングな出来事もあります。フィリピンから来た大学を出たジェニファーがセクハラに遭い、強いショックをうけてしまう事件。あるいは、認知症を装って入居した男性が立てこもり事件を起こし康介を人質にするのですが、なぜ認知症を装ってまで大きな事件を起こしたのか。

 

著者自身がフリーランス・ライターの仕事の収入が減ったときに介護実習を受けている最中に東日本大震災が起こります。そして作中に出てくるような介護者の避難と同じ経験をした仲間の話を聞いて、その時になぜ飛行機などで障害者の座席は一番奥に置くのか。他の乗客の避難の「邪魔」とされるからではないか。そんな疑問を持ったそうです。

 

康介は小説の中で成長していきますが、介護の実態は変わらないまま、多くの人が快適でない老後を強いられています。最近、(子供が保育園時代のころから続いている)ママ友と話をしていても行きつくところは介護の話です。どれだけたくさんの想像力をもって人に接することができるかだなあ。そして介護する人がすごくつらくて大変かというと、そればかりでもないんだなあ。といろんなことを考えながら読みました。


■『エクソフォニー 国語の外に出る旅』(多和田葉子)

多和田葉子さんのエッセイを読んで、この作者のことが少しでも知りたいと思いました。以前読んだ『献灯使』という小説がものすごい衝撃だったので、この人はいったいどんな背景を持った人なのだろうと思っていました。『献灯使』は何気なく書店で見つけて表紙が興味深かったので買った本だったのですが、とにかく設定がすごい。100歳を過ぎた老人たちが強靭な肉体を持つ一方、子供たちは立って歩く体力もなく、自分で服を着替えることもできず、パンを食べても歯がぼろぼろと欠けてしまう。そしてこの時代は未来の設定のはずなのに鎖国をしている。何もかもが今の日本の価値と逆転してしまっているような世界で何が起こっているのか。とにかくすごいお話でした。

 

話を『エクソフォニー』に戻します。この本のタイトルのエクソフォニーという言葉はドイツ語で「母語の外に出た状態一般を指す」そうです。著者は、ドイツで暮らし、最初はドイツ語で本を書くなんて考えもしなかったのに移住して5年も経つとドイツ語で詳説が書きたいという抑えきれない衝動を感じることとなったそう。

 

作者自身が行ったいろいろな国の事情や雰囲気や驚きは発見、あるいは国が持つ言語をめぐる問題は果たして問題なのかという観点、あるいは、彼女自身がドイツ語と日本に関わる中でどちらもが曖昧になっていく体験、そんな母語の外に出て暮らしたり体験したりすることをいくつも綴ったエッセイ群に、私は本当は分かってはいないかもしれないけれども、二つ以上の言語に自分を敢えて置いていることでその状態が引き起こすものをどうしても知りたいという彼女の情熱を感じました。

 

たとえば、私という人間が、職業人であると同時に家庭人であったり、技術者であると同時に経営者であったりすることで、「どこかにおさまってしまえば楽なのに、それをやらないでいたい根強い願望(しんどいけれども)」みたいなのと通じるところがある気がしたのでしょう。

 

たとえばいくつもの言語を話す民族が一つの国に住んでいるときに、国が教育や統治の都合上一つの公用語を決めて、それを子供のころから教えるようにする。クラスの3分の1以上が母国語を理解しない、そういうクラスがあるということを日本人は想像できない。でも、公用語を教えられることで子供はバイリンガルになる。それが単純には良いとも悪いとも言えない。多和田さん自身、何もしないでいると、日本語がゆがみ、ドイツがほつれてくる危機感を絶えず感じながら生きているという。しかし、異なる言語の両方の価値を信じ、時間をかけて耕していけば、単言語の人からは想像もつかないことを成し遂げることができるかもしれないから、もっともっと教育にお金をかけないといけない。


そんなことを考察していたりもして、何か単一になっていってしまっている今の日本の中のソフトウェア業界という小さな場所に留まっていていいのかと考えさせられたりもしました。


■『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つ ビジネス書』(林雄司/デイリーポータルZ編集長)

これは2014年頃に出ていた本なんですが、最近この本の存在を知って速攻で買いました。絶対におもしろくかつ役に立つと思ったので。ご存じのかたはご存じだと思いますがニフティが立ち上げた「デイリーポータルZ」というおもしろサイトがあるわけです。その編集長が林雄司さんです。

 

読んですぐに弊社の営業である廣岡さんにこの本をおススメしました。

 

経営者が読んでも役に立つことも多いのですが、営業マンなどが読んでも絶対に役に立つ知識で溢れてるんですよ。たとえば、「お詫びメールにはコツがある」という項目があるんですが、その中に

・「ごめんなさい」を効果的に入れる

っていうのがあります。「すみません」「申し訳ありません」「お詫びいたします」などの慇懃で定型的な言葉が続く中で敢えて話し言葉のような「ごめんなさい」を入れると謝罪の気持ちにリアリティが出る。

とか。あるいは

・慌てる

で「す、すいません!」とメールに書くのもいいけど、「すいませn」と変換ミスで慌てている感を出してみる。

みたいなことが本当にたくさん、実際に著者が経験したであろう(ちょっと面白い)体験を混ぜて書いてあります。

 

けっこう繰り返し出てくるのが「機嫌よくいる」系のことで、たとえば、「Twitterではほがらかなことしか書かないようにしている」「怒りはすぐ忘れる」みたいなことを繰り返し書いていておられる。

 

そうやって気分を平常に保ちながら、小さいバランスをどんどん取っていくのが長く続いた秘訣なんだなと実感します。割と「デイリーポータルZ」をご存じのかたは「冗談連発のおもしろなんちゃってビジネス書なんじゃないかな」と思う人もいるかもですが、私はこの本で「明日から営業に使おう」とか「明日から経営資料を作るときに使おう」と思ったもので付箋が30くらいはついてしまったので、かなり実用寄りの本に仕上がっております。

 

今日さっそく廣岡さんが来週行く営業先についてシナリオを作ってくれたのですが、「まずいきなり本題から入らずに、この本に書いてあるけど、場をあっためる会話を入れようね。私も、ほら、テニスするお客さんにはまずテニスの話から入るでしょ」っていう指導などをさせていただきました。

 

というわけで先月読んだ3冊、どれも良かったです!

2021/12/23 12:42

みなさん、こんにちは!


最近の私は、部下の人のアンガーマネジメントについて自分でも何かできないかなあと思って勉強しているところです。


最近読んだのは『怒りの哲学 ー正しい「怒り」は存在するかー』なので、ちょっとこの本について紹介していきたいと思います。まず読み始めてすぐに気づいたのはこの本は私が想像していた「自身のメンタルのコントロール」についての本とは異なっているということでした。

20211223_2.jpg


この本の構成は少し変わっていて、アグネス・カラードという哲学者の人が怒りについての持論を問題提起として挙げ、それに対して9人の哲学者が応答する形で文章を出し、更にアグネス・カラードがそれに応える文章を出しており、文章形式の非常に深い対話がなされています。


なので、読むのにはかなり時間がかかってしまいました。


通常、アンガーマネジメントなどで取り上げられる「怒り」は、怒りからくる衝動的な言動から本人が周囲との人間関係や社会生活を破壊してしまうこともあるような、そんな「怒り」のことです。


が、この本で取り上げられている「怒り」はもっとその人の属性における歴史的背景などからくるものが中心です。この本の著者であり問題提起者のアグネス・カラードはユダヤ人として生まれ、移民としてアメリカに渡り、祖母は強制収容の生き残りであったということを知れば、その理由はすぐに理解できます。なので、本の全般を通して、ホロコースト、奴隷、ヘイト、ジェンダー、など一筋縄ではいかないさまざまな言葉が出てきて、議論は非常に深いものになります。

 

「怒り」というと、現代社会ではむき出しで表現するのは忌み嫌われる感情として扱われて、いかに「怒り」を自分の中でうまく処理して消していくかは一種の処世術とすら考えられていますが、カラードの最初の問題提起ではこう書いています。


「怒りを強引に押しつぶしてしまうと、自尊心を失い、さらには道徳的な基盤を失ってしまう。本物の不正行為を目の当たりにしながら怒りを抑えることは悪を黙認することになる。それゆえ私たちは与えられた状況下で自分自身にどれだけの怒りを許すかという複雑な問題に直面する」


と。


「怒り」は、周囲との関係を破壊してしまう「浅い衝動的な行為に繋がる怒り」もありますが、「人種やジェンダー由来の消えることない静かに燃え盛る怒り」もあり、この本は主に後者の怒りについて書かれているのです。


今の社会では往々にして前者の怒りに注力してしまい、自身の道徳や尊厳を守る怒りについてはあまり語られていないのではないでしょうか。


いずれにしても自分の中の怒りの感情を感じた時に、その由来について判断し、外からの刺激への反射行動としての怒りなのか、自分の正義を守りたいための怒りなのかを選り分け、適切に処理できるための感情管理をすべきだと思っています。義憤も暴走すれば恐ろしいですからね。


あともう一冊。


15年ぐらい前に出た有名な本ですが、スリランカのお坊さんであるアルボムッレ・スマサナーラさんのご著書『怒らないこと』も挙げておきます。私が最初に自分のメンタルのコントロールの必要を感じた時に読んだ本ですが、これは「衝動的な浅い怒り」に対して、どう対処すればいいかが書かれています。

20211223_1.jpg


冒頭ですがこう書かれています。


「私はよく「怒りたくないのに怒ってしまうのです」といった相談を受けるのです。
応えは明白です。簡単で、完全な方法をお教えします。
それは「怒らないこと」です。」

 

これには割と衝撃を受けました。怒りは自分のチカラではどうしようもないものではなくコントロール可能であることがここに書かれています。アドラー心理学で、「母親が先生と電話で話しているときはにこやかなのに電話口をふさいで子供を叱り、また電話に戻るとにこやかにしゃべる。つまり怒りは出し入れできる」みたいなことを読みましたが、これも同じことと思います。


15年も前にこの本を読んだのに、未だに器の小さい私ですがちょっとずつでも自分をコントロールできるようになりたいものです。
 

2021/07/09 16:58

みなさん、こんにちは!

 

今日は社内読書会『事業をエンジニアリングする技術者たち』第一回目について書きます。実はアイネットで技術者向けの書籍の読書会を開くのは初めてなので、試行錯誤も含まれた形のレポートになります。なのでうまくいった点もいかなかった点もどんどん書いていこうと思います。


この本は株式会社VOYAGE GROUPの各サービスを作っている中の人のインタビューを和田卓人さんが行い、編集した本で、プロダクトの立ち上がり方や時代に合わせたチームの変遷などについて知ることができる本です。これから弊社も事業をエンジニアリングしていける技術者を育てて行きたいと思っているので初回の読書会に選ばせていただきました。

 

読書会の進め方には輪読形式や写経形式などいろいろありますが、今回は各自あらかじめ一章を読んできてzoomでオンライン越しに語り合うといった形です。アジェンダはこんな感じでHackMDというツールにマークアップ形式で書いておき、当日はこれに発言を書き足していく感じで議事録を取りました。

20210708-2.jpg

 

あと、この本の特徴としてところどころに和田さんが挿入されている付箋型コメントが私たちの業界を象徴するようなコメントであふれていたので、これをmiroというコミュニケーションツールで共有して進めていきました。ちなみにmiroは私が最近一人ブレストで使いだしたツールですが、複数人でシェアすることができます(こういうツールをいろいろ試してみるのも今回の読書会の目的です)。

20210708-1.jpg

 

アジェンダとして、まず「ざっくりした感想」、次に付箋型コメントを見ながら「業務で経験したエピソードを語ろう」、そして最後に「これから自分の作業に活かしていくことを語ろう」という順番でした。

 

今回の第一章はfluctという広告配信サービスのお話です。2010年からオンプレで開発が始まったのですが、途中でいろいろな試行錯誤がありクラウドの活用に踏み切っていくところの当時の状況などがかなり詳細に語られています。その中でインパクトがあったのは、管理画面というかなり巨大化して手を入れるのがどんどんきつくなっていった機能を、サービスを続行しつつかなりの腕力でリファクタリングしていった経緯ですね。

 

で、このあたりを受けて、「エンジニアの中でも腕力が強い人」というのがチームの存亡を握っていたりすることについて、私たちは今後、単に腕力のある人に依存しない在り方がどうなのか、について話が盛り上がりました。

 

また、私が個人的に気になったフレーズは「ついカッとなってパッチを投げまくっていた」という部分で、この本の文脈では「カッとなる」は技術的負債を放っておけずにゴリゴリとやっつけていったあたりのエピソードで出てきた言葉ですが、「腹を立ててカッとなる」というよりは状況的に「やりたい・やらなきゃ・やるべき」みたいな感情が高まって行動に移っていく瞬間の強い感情のことですね。技術者ならとても分かる感じと思います。

 

まあ、私もこの読書会も「カッとなって始めた」部分はありますし、たとえば「そろそろあれをどうにかしたい」というものについて「そろそろ採用の筆記試験にカッとなりたい」とか「新人研修の内容にもカッとなりたいね」とか「カッとなり過ぎるとやることが増え過ぎてしまうので抑える必要もある」みたいな使い方をして盛り上がってました。

 

あと、「最初はよかれと思って導入したものがアンチパターンになる」みたいなのも話題が膨らみましたね。これも技術者あるあるではないでしょうか。


で、最後に今後の自分の作業にどう活かしていけるか、について話をしたのですが、
・滅多にない作業を腕力がある人がやりがちだけど、一緒にやっていく
・「今更人に訊けない〇〇」、みたいなのを勉強会でやっていきたい
・Slackの流量を増やしたい

みたいなことを口々に言い合ってお開きとなりました。

やって良かった点は、個人的には最近は集中して本が読めないので読書会のためにHackMDに内容を要約していく作業ができたこと。結果、事業のエンジニアリングが自分ごとのように深く捉えることができました。

 

あ。で、ですね、読書会の議事録は社内のBackLogに載ってます>アイネットのみんな~。でもBackLogを見に行かないよね、っていう人のために社長ブログでダイジェストとしてこれを書きました。実は昨日の読書会は参加者が私含めて3人だったので、今年中には5人に増やすためにプロモーション頑張ろうという話になってます。

2021/03/26 17:29

みなさん、こんにちは!

今日は最近読んで役に立った本の紹介をします。

 

植木理恵さんの『本当にわかる心理学』という本です。

51wsx-U8FeL._SX344_BO1,204,203,200_.jpg

 

もともとこの本に興味を持ったのは、とあるウェブで読んだ記事で紹介されていたのがきっかけです。脳神経外科医の菅原道仁さんというかたの著書の刊行イベントでの対話が収録されていたのですが、その時に会場から質問を受け付けるコーナーで「職場の部下の人がテンパってなかなか同じことを教えても覚えてくれなくて、どうしたらいいでしょう」っていう質問に、この著書からの引用で「アメとムチ」じゃなくて「アメと無視」という考え方について紹介されていたんですね。

 

菅原さん曰く、たぶん、この部下の人が雑な対応のままなのは間違った成功体験、こうやっていても仕事が成功するという体験を得て実際に会社が回っているから変わらないのだろうと。で、大事なのは、叱るのではなく無視する。よくできたら、「よくできたね」と言えばいいのだけど、できなかったときは「叱る」ことよりも無視するのがいい、と。

 

イベントの中で菅原医師は「われわれ男性は呑んで帰って、小言を言われても忘れてしまうことが多い。だけど無視されるのが一番怖い。次から気を付けようとなる」という例で言ってたわけですが、なるほど、そういう考え方って面白いなあと思って興味を惹かれたので早速この本を読んでみたわけです。

 

この心理学の本は47の事象について掲載されていて、一つの事象について4ページで説明されています。ひとつひとつの事象の心理学的説明は完結で分かり易いので気軽に読めて、仕事で悩んだときに「そういえばこの本だとどのケースに当てはまるだろう」と逆引き的に拾い読みすることが多いです。

 

いくつか挙げてみますと、
・人をやる気にさせるにはどうすればよいのか?
・記憶の達人はどうやって覚えているのか?
・偽りの記憶はどうやって作り出されるのか?
・高学歴の人は仕事ができる?できない?
・どれくらいの難易度なら人は意欲を感じるのか?
・頑張ってもうまくいかない原因はどこなのか?
・メンタルヘルスを保つ自己暗示のひけつとは?
といった感じです。

 

たとえば、採用の時に使えるのは上記ですと「高学歴の人は仕事ができる?できない?」という項目を引いたりします。それから、最近部下の人を面談していて多いのがテレワークなどで自律神経が乱れているせいか眠れないという訴えで、それには「メンタルヘルスを保つ自己暗示のひけつとは?」を引きます。この項目では自律神経訓練法が紹介されていて、リラックスのための自己暗示について知ることができます。

 

あと、組織運営上役に立つ考え方だなと思ったのは「セクハラしやすいのはどんなタイプ?」という項目で、この章で役に立ったのは、「一般に人間は、権限を強く与えられると、自分の持つ信念や意見を過信するようになる。そういう状況下においては、ステレオタイプ(このケースでは「女性は性的対象である」というステレオタイプ)にもとづく判断に、とても正当性があると思い込んでしまうのだろう。」という箇所です。

 

特に私のように会社の代表になると普段から反対意見を言われることことが少なく、また小さい会社ですので特定の役割を誰かひとりが独占し易くなる。そうなると考えに間違いが生じてしまうことがあると思っているので、会社運営上の大事なタスクは二人以上が関わるように調整することにしています。

 

傍らにおいてたまにパラパラとめくって気になる項目があればそこだけ読み込んだりするのですが、何かしらその時々の自分の悩みに気付けて、私にとってはとても役に立つ本です。
 

2020/12/04 11:03

みなさん、こんにちは!


寒くなってきましたね~。ところで勉強してますか?してるよね?勉強会出たら、「がんばろー」って思うよね。


私も挫折を繰り返しつつ、飽くなきチャレンジを繰り返しています。そこで今回おススメはちょっと話題になっているこの本『独学大全』です。

20201204.jpg

 

あらゆる古今東西の独学にまつわる手法がこの一冊にまとまっています。キャッチコピーは「絶対に『学ぶ』ことをあきらめたくない人のための55の技法」です。もちろん、学び方もそうですが、挫折常連者のために第一部では「時間を確保する」「継続する」ことの技法もたっぷりと紹介されています。


たとえば継続の技法のひとつに「コミットメントレター」というものの紹介があります。やるべき事項を紙に書き出して繰り返し会う人に渡したり、SNSに投稿したりするというものです。人に約束すると強く動機づけされるという心理を利用したものですね。他人に監視してもらうと継続できる一つの例としては、私のこのブログがあります。週にできれば一回、忙しいときでも月に一~二回の更新を続けられるのは、ここを更新すると会社のSlackに通知され、さらに取引先の人からの反応があるからです。しばらく時間が空くと「書かなきゃな」というプレッシャーが自分の中から湧きおこり、そわそわしてきます。


そもそも勉強をなぜ続けたいかという問いについては、個々人の動機について今一度振り返ってみるのも大事ですね。私の場合、仕事上の理由もあるわけですが、意外と強い動機として、学生時代に学び残したことを学びなおしたいというものがあります。人って思春期のコンプレックスに一生とらわれるって言いますが、私はまさにそのタイプで、「あの頃はできなかったことが今できるかもしれない」というのはひとつのモチベーションになっています。

 

IMG_4864.jpg
とにかく分厚いので、好きな章からパラッと読むのもありですね。年末年始のお時間があるときに、あるいは読んで疲れたときの枕に(笑)、ご家庭に一冊いかがでしょうか。