社長ブログ
株式会社アイネット
こんにちは!
今日は令和3年度の最後のブログ更新になります。
最初にご報告ですが、今年の5月に念願の関東オフィスを横浜にオープンさせる運びとなりました。長く関東のお客様とお付き合いがあるにもかかわらずなかなかオフィスを出せておりませんでしたが、関東のメンバーと相談を重ねて何とか拠点を作ることができそうです。また改めてご報告させていただきます。
さて今日の話題は、現在放映中のNHKの朝の連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』の制作統括の堀之内礼二郎さまのご講演を聴くことができてとても良かったので、その話題です。
堀之内さまはNHKでドキュメンタリーや情報番組からドラマ制作に移られ、一年間ハリウッドでプロデュース術も学ばれたかたです、若く溌剌とした印象の方で、こういう方だからこそ『カムカムエブリバディ』という素敵な朝ドラが生み出せたのだなと感じました。
演題は『地方創生に必要なものを番組作りの視点から考える』でしたが、裏話も含めていくつか印象に残ったことを書き留めておきます。
なぜ最初の舞台は岡山だったのか(大阪と京都はすでに決まっていたそうです)という理由ですが、
・ラジオ英会話講師を務めた平川唯一さんの出身が岡山県だったから
・ラジオ電波が届く地域であること(当時、ラジオ局が限られた地域にしかなく岡山は電波が届く範囲だった)
・野球が盛んだった(勇が野球好き)
・戦後からの復興を経験した地域である
などいくつかの条件が揃ったからだそう。結果として岡山で良かったと感じられたそうですが、それは岡山の人が岡山を愛している、岡山県民の岡山愛が強い地域ということもあるみたいで、岡山の魅力は「人」だそうです。
今回のドラマでは、あえて舞台の転換シーンで「岡山」といった地名を出さなかったことで、見る人の「ふるさとへの愛」という普遍的感情に訴えるものになったとも仰っていました。
また堀之内さんがプロデューサーをするうえで気を付けていることですが、
1、意見を言ってもらうための環境を作る
・いつもにこやかにする
・意見を言ってくる人を遠ざけない
・立場の弱い人を大切にする
・自分の弱さを隠さずに見せる
2、欲に負けない
・常に見られている意識を持つ
・役得を意識的に避ける
・つらい仕事を積極的に引き受け、逃げない
・愚痴や悪口を言わない
といったことを挙げておられました。特に、「役得を避ける」というのが印象に残りました。立場上、俳優さんのサインをもらったり写真を一緒に撮ってもらったりということも可能だそうですが、そういうことをやらないようにしていたとのこと。
最後にハリウッドで学んだことについて聴衆から質問を受けての答えですが、堀之内さんはハリウッドでプロデューサーさんたちに「良い作品を作るために一番大事なことは何ですか?」と訊いて回られたそうです、その時の答えが全員同じで、「パッション」だったというのです。
アメリカ人の映画の情熱はとても強く、彼らに届く映画を作るためには強い情熱が必要だということが分かったそうです。
『カムカムエブリバディ』の放送も残すところあとわずか。大事に残りの放送を観たいと思います。
意外にも岡山県民は岡山が大好きだということもお聞きできて良かったです。