社長ブログ

株式会社アイネット

みなさん、こんにちは!

今日は、最近読んだ借金玉さんの『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』という本を紹介しつつ、日常の中で少しでも生きやすさを確保していくかについて考えてみたいと思います。

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この『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』という本の作者はご自身が発達障害であることを踏まえて、これまで抱えてきて仕事上で難儀な思いをしたさまざまな問題について自身がどう解決したかを紹介してくれている本です。

 

私自身は、ちょうどこの本を読んだのが春先で、採用について考えている最中ということもあり、「こういう本こそ、就活や勉強法などに悩んでいる若い人に読んで欲しいなあ」と感じました。「そうはいっても僕は私は発達障害じゃないし」と思う人もいるでしょうが、この本にあるようなちょっとした小さな工夫は、私自身が取り入れてもおかしくないようなレベルであり、そこにある「自分はこういう経験をしてきたからこういう失敗を重ねたのでそれを回避するためにこういう工夫を編み出した」というのは誰にとっても役に立つ思考法だと思います。

私自身はいまでこそ普通に生きているように見えているかもですが、小さい頃、本当に不器用で、もしかしたら今だったら何らかの診断名がついていたかもしれないと思ったりもします。今でも記憶にあるのは、保育園でひな人形を作るのですが、時間内にどうしても作れなくてしょうがなくて自宅で母に手伝ってもらってようやく形にした記憶とか、小学校低学年の理科の実験セットに入っていた砂を机の上にこぼしてしまってうまく扱えなくて泣きそうになったりとか、同級生はみんなできていることが自分にはうまくできないということばかりなんですね。そんな人間だったので、大人になってから電子工作とかできるようになるのってちょっと不思議なくらいなんです。

 

この本は大きく分けて

・仕事のやり方(道具の活用法)

・会社を「部族」という風にとらえる(人間関係)

・朝起きられない、夜眠れない(生活習慣)

・薬、うつ(依存、生存)

について書かれていますが、たとえば、仕事のやり方で私もそういう思考過程を経て似たようなことをしているなあと思うことがありました。
 

具体的には、「毎日勉強をしたいけれど、帰宅したらなかなか勉強が始められない」「始めても数日経つとやらなくなる」「そもそもやり方が分からず挫折」などという経験がありました。その原因をいくつか考えてみたところ、たとえば勉強のテキストを机の中にしまった途端、テキストの存在を忘れてしまうことが分かりました。なので最近は、毎日するものは必ず机の上にスペースを決めて並べておき、決して引き出しなどに仕舞わないようにしています。こうすることで、毎朝起きて隙間時間に10分でもすぐ机に座ってテキストを開くことができるようになりました。

借金玉さんは自分の「あらゆるものを失くしてしまい易い特性」に対して、あらゆるものを一つの鞄にぶっこむ、あるいは多重化して失くし易いものをあちこちに持っておくなどの具体的な手法について書いてくれています。

私の「継続的に勉強しようと思っていても目の前からテキストが消えてしまうと、そのことについて忘れてしまう」というのと大変良く似ています。

あまり著書の内容を引用してもいけませんので私の例をもう少し挙げますが、私は統計学を学ぶためにちょっと複雑な思考手順を踏もうとすると頭の中がごちゃごちゃになってしまうので、A3の画用紙を用意してそこに付箋を並べ替えながら理解をしていきます。一回理解した手順を見直せるように、A3のバインダーを用意して、画用紙ごと挟んでおきます。

私はずっと、自分の頭がさほど良くないと思っていましたが、要は自分は忘れっぽい、頭が良くない、理解してもすぐ忘れる、という前提で何重にも手を打たないといけないんだという自覚が大事なのですね。

・しつこいほどの細分化

・しつこいほどの多重化

・複雑な概念の分かるレベルまでの落とし込み

などでしょうか。

 

それまでは「こんなこともできないのでは自分はダメなんじゃないか」「自分はこの分野には向いていないのではないか」という自己否定の概念が頭をぐるぐる回り出して勉強が手につかなくなるというのをこれまで何度も経験してきました。

この本を読んで、私自身が「このレベルで悩んでいるのは自分だけではないんだ」と励まされることもあり、自分の生活にまだまだ改善の余地があることも教えられます。

 

最近は発達障害という言葉も一般化し、それに関連する書籍も沢山売られるようになりましたが、発達障害ということと関係なく、自分のためのハック(生活術)を編み出す手法のサンプル例として読んでみるといいかもしれません。