社長ブログ

株式会社アイネット

みなさん、こんにちは!

 

先日、岡山経済同友会の定例幹事会で青柳正規氏の『2020年オリンピック・パラリンピックにてういて -岡山に期待するもの-』という演題の講演を聴いて感じたことについて書きます。

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青柳正規氏は古代ローマ史が専門で、元文化庁長官、美術館関係の重職を兼務しておられ、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の文化・教育委員会の委員長もされています。

今回はそういう視点からお話をくださりました。

特に、私も知らなかったのですが、リオ+20(リオプラストゥエンティ)という会議で、「本当の国の富とは何か、どんなストックがあるか」をGDP以外で試算したところ、日本は当初、アメリカに次いで2位だったそうです。「生産資本」「自然資本」「人的資本」で、特に日本が突出しているのは「人的資本」であり、これは主に教育で作られた富ということだそうです。この結果が出たあと、ドイツや韓国は国としての教育費を上げたそうですが、日本は上げなかった。その後、日本は14位に落ちたそうです。

 

今、財政赤字が大きくドラスティックな投資ができない日本の現在で、これからの日本が大事にしていくべきことは2020年以降オリンピックが終わり景気がじわじわと落ちてもレガシーを見直しておけば日常の豊かさを確保できるのではないか、ということでした。

 

最後に聴衆の中から、「スポーツと文化をどういう接点を作っていけば良いか」という質問者に対しての講師のかたのお答えの中に「文化は当たり前の空気のようなもの」「知らず知らずに良いことをしている。それが文化」という言葉があり、ハッとしました。

 

会社でも、会社で努力していることで良いものはたくさんあり、それは当たり前であって、敢えて言葉になっているようなものではなかったりする。その「良さ」は、他の文化に触れて初めてはっきりと実感されるものです。

 

このたび、採用にあたり、わが社をどんな言葉で説明したらいいか話し合っていたのですが、敢えて声高に言わなくても、今大事にしていている文化のようなものかなと思い、その時に出てきた言葉が「会社の垣根を超えて技術というキーワードでみんなと繋がる」ということでした。できるだけ、技術者が交流する場に参加する、場を多く作る、知見を集約できる試みをする、など、事業継承をしてからというもの悩みながら取り組んできて、だんだんとそれが社員の人の手によって実現できるようになりました。

 

皆さんの所属する組織文化の良いところは何ですか?改めて周囲と話し合ってみると、意外と意識していない日ごろの良い文化に気付かされるのではないでしょうか。